★北杜市郷土資料館
 常設展「ほくと歴史の杜紀行~大自然に育まれた郷土の文化~」

★北杜市考古資料館 
 常設展「遺跡から探る北杜の歴史」
★北杜市埋蔵文化財情報WEB 開設しました。
 
https://hokuto-maibun.com/
★浅川伯教・巧兄弟資料館 
 ブログ→
http://asakawabrothers.blogspot.com/
★平田家住宅  

※令和2年4月より休館日が週2日に変わりました。詳しくは、『アクセス・利用案内』をご覧ください。
※令和元年10月1日より一般・高校生以上の入館料が210円に改定になりました。

2019年2月19日火曜日

ワラウマづくり


29日(土)、北杜市郷土資料館において、収蔵資料展「わら--の道具」関連事業といたしまして、“ワラウマづくり”のワークショップを実施いたしました。

定員を大幅に上回るお申し込みがありましたので、午前と午後の2回行いました。

 

講師は、「古民家なかや」の大塚謙一氏をはじめ、「満月の会」の方々にお願いをしました。

 

はじめに・・・

■ワラウマとは?

車やトラックがない時代、馬は農耕や運搬の主役でした。

そのころの北杜市域の農家では“内馬屋(ウチマヤ)”と言って、家の中(土間)で馬を飼っていました。
このような家の造りは、昭和30年代のころまで見られました。
人と馬が同じ屋根の下で生活をしていました。

 
北杜市域では、旧正月になるとワラウマの背に餅や団子をつけて道祖神に供えました。
それを各家に持ち帰り、餅や団子は馬にも分け与え、ワラウマは屋根の上に投げたり天井裏に置いたりして、人と馬の健康を祈る風習がありました。

馬を各家で飼わなくなって久しい現代、こうした風習は廃れつつあります。

 

それでは、作業の手順にそって紹介をしていきます。

【準備】

ワラを加工する際には、まずハカマと呼ばれる下葉を取り除きます。

この工程を「ワラをすぐる」と言います。
ワラは専用の“ワラスグリ”とよばれる道具や“千歯こき”“脱穀機”などですぐります。

今回は“千歯こき”を使いワラをすぐりました。


 


ワラウマ作りには、ミゴと呼ばれる穂先の部分と茎を使います。
一度にすぐるワラの量や力加減が難しく、参加者の方々は苦労されていました。

 

次に、“ワラウチヅチ”を使ってワラを敲いて柔らかくし、加工しやすくします。
ハカマを取り除いたワラを水に濡らして敲いていきます。
ワラは敲くと柔らかくしなやかになり、そのうえ強度も増します。

 


 

 

【ワラウマをつくる】

最初に頭の部分を作ります、三つ編みが顔になります。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
手慣れた様子ですいすい編みこんでいく参加者の方もいらっしゃいました。

 

 

 
 
次に、タテガミと耳を付けて首をつくります。
 



さらに、尾を作ります。
タテガミと尾の形で、馬に個性がでてきます。

 

 

胴を折り、頭を合体させます。ここが一番の難関です。








 
尾を付け、足を固定して・・・
 
形ができあがりました。
 

皆さん思い思いの布でワラウマを飾りつけました。
 


 
ワラウマに名前を付けられた方もいらっしゃいましたよ。

 
完成です!!
 

 


楽しくワラウマを作りながら、昔の北杜市域の暮らしに思いをはせていただく機会になりました。

北杜市郷土資料館では、今後も地域の暮らしや文化に触れることのできる体験教室を開催いたします。

みなさまのご参加を心よりお待ち申し上げます。

*体験教室などのイベントは、こちらのブログ「資料館日記」でもお知らせさせていただきます。


 
 
最後に、みなさまの笑顔をお届けいたします!
 




 
おつかれさまでした。


ご協力いただきました「満月の会」のみなさまへ
大変おせわになりました。
心より感謝申し上げます。
 

2019年2月16日土曜日

おしらせ(2月24日)


天皇御在位30年を慶祝し、
2019年(平成31年2月24日(日)は、
観覧料が無料となります。

みなさまのご来館を心よりお待ち申し上げます。

実施館
1.北杜市郷土資料館
2.北杜市考古資料館
3.浅川伯教・巧兄弟資料館/ほくと先人室
4.平田家住宅

 
 

2019年2月13日水曜日

小学3年生”昔のくらし体験”2月編その1

北杜市郷土資料館では、2月も小学3年生の元気な声が連日響いています。
今回は、北杜市立長坂小学校のみなさんと、北杜市立明野小学校のみなさんの授業の様子をお伝えいたします。

(写真は、上記2校より選ばせていただいています)

【朝の会】

おはようございます!
 
道具を見学するグループと石臼体験をするグループにわかれます
 
【昔の道具】
民家展示室へ

家の中にはいると・・・出迎えてくれたのは??
 
この中には、昭和の時代に実際に使われていた道具がたくさんおいてあります。
「さわってもいいよ!」
「これは、なんの道具?」
「今の時代だと何かな?」
 
昔の人たちの知恵がわかるね。
 
【わらの道具】
 
どれも”わら”が使われています。
「何に使った道具なのかな?」
説明を聞きながら、探検ノートに書き込みます。
 
 
【石臼体験】
 
 
 
 
 
 
 
石臼の仕組みを説明
 
「わかるかな?」
 
 
 
 
 
 

「この石臼は重いなぁ」











 きな粉を集めます
 
 
 ふるいにかけて
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                               できあがり!

 
 




【終わりの会】
いろいろな感想が聞けました。
みなさん、おつかれさまでした。








わからないことがあったら、聞きにきてね。

2019年2月6日水曜日

「わら馬作り」午後の部参加者募集中です

北杜市郷土資料館において開催中の企画展関連事業のおしらせです。

午前の部のみ開催予定でしたが、たくさんのお申し込みがありましたので、
午後にも開催することとなりました。


参加者募集!

日時:平成31年2月9日(土)
     午後2時から4時半まで
会場:北杜市郷土資料館 企画展示室前
参加対象:一般(お子さんの参加も可能です)*詳細は下記までお問い合わせください。
参加費:300円(材料費)
講師:大塚謙一氏(満月の会)
参加申し込み・お問合せ
     北杜市郷土資料館
        ☎0551-32-6498
        FAX 0551-32-6497
                     e-mail   hokuto-kyoudo@city.hokuto.yamanashi.jp

北杜市域では、昔から馬は大事な家族でした。
馬とこどもたちの健康を祈願した”わら馬”づくりに挑戦してみてください。

2019年2月5日火曜日

小学3年生”昔のくらし体験”1月編4校

北杜市郷土資料館では、毎年恒例の小学3年生を対象とした”昔のくらし体験”の授業が連日行われています。

本年度の収蔵資料展「わら-藁-の道具」にあわせた授業を行っています。

1月中は、
北杜市立泉小学校
北杜市立武川小学校
北杜市立高根清里小学校
北杜市立白州小学校
の、3年生が訪れました。

最初に、民家展示室を見学します。
ここにも、わらで作ったものがたくさんあります。
それらをみつけては、説明をきいたりスケッチをしたり。
昔の人の服も着てみました。

 



2階にあがると、たくさんの道具が展示してあります。
一つ一つ説明を聞きながら進みます。
今では、使われていない道具ばかりです。

昔の人は、冬の間にお米を入れる俵(たわら)を編みました。
なんと!100枚もの俵を編む家もあったようです。




北杜市域では、馬が重要な働き手でしたので、家族と同じように大事にしていました。
民家展示室にも馬がいました。
ウチウマヤと言って家の中で馬が飼えるような作りになっていました。
ワラウマは、小正月にこどもや馬の健康を願って作られていました。



養蚕にもわらは使われました。

児童の中には、馬を飼っていた話をきいたことのある子もいました。
おじいちゃんやおばちゃんからきいたのかな?
 


次は、石臼を使ってきな粉をつくります。
石臼の仕組みを習います
 



みんなで協力して作業をすすめます
重いのできをつけて!


できあがったきな粉をていねいにあつめます
 

ふるいにかけてできあがり!
 
(写真はすべて上記4校より選ばせていただきました。)
 
おつかれさまでした